双極性障害ってどんな病気? その3
「躁」と「うつ」を繰り返す「脳の病気」です
双極性障害は気分の浮き沈みの度合いや、症状の現れ方によって、「性格的なもの」と思われがちな病気です。しかし、気のもちようや、心がけで治るものではなく、治療が必要な脳の病気なのです。
また、双極性障害には「躁状態」「うつ状態」「寛解期」の3つのエピソードがあり、それらを繰り返します。始まりの状態は人によってそれぞれですが、多くの場合、最初は「うつ病」と診断されて治療がスタートします。
双極性障害にはⅠ型とⅡ型があり、躁状態の程度によって、「躁」と「軽躁」に分けて、Ⅰ型とⅡ型の診断基準にしています。
今回は双極性障害の特徴について、お話していきたいと思います。
双極性障害の特徴
・「躁」と「うつ」がくり返し現れる
・症状のあらわれ方には個人差がある
・20代~30代で発症しやすい
・春~夏は躁、秋~冬はうつが多くなる
・ストレスや睡眠不足、生活リズムの乱れが病気発症や再発のきっかけになりやすい
・ほかの精神疾患を併発しやすい
以上挙げた以外にも、いくつかの特徴がありますが、今回は実際に私の症状の特徴にもなっているものを挙げさせていただきました。
では、今回は発症の原因や診断のタイミングについて、詳しく見ていきたいと思います。当事者の方でしたら、分かり合える部分もあるかもしれませんし、周りに双極性障害をお持ちの方でも、ぜひ何かお気づきのことがあればコメントください。
要因は遺伝だけじゃない
双極性障害の原因はまだ不明
双極性障害の原因はまだ不明ですが、発病には遺伝子が関与していることがわかってきています。遺伝子の病気というと、本人や家族にとっては気になるところだと思いますが、単一遺伝子による遺伝病ではないため、たとえ遺伝子を持っていても発病するとは限りません。
ただし、家族に双極性障害の人がいる場合は、自分にも可能性があるということを知っておくことは大切です。双極性障害についての情報を集めたり、ストレスへの対処を工夫するといったことを心がけることが大切です。
正しい診断まで平均8年かかる
双極性障害は簡単には診断できません。はじめてのうつ状態で初診したら、うつ病と診断するほうが正しいことになり、以前に躁状態を経験した人でも病気とは思わず、医師に伝えないこともあります。また、精神疾患以外にも躁状態になる要因があります。こうしたことから、正しい判断が難しいため、長い経過をみないと双極性障害と診断できない場合が多く、診断まで平均8年かかるというデータもあります。
どうやって双極性障害だと分かったのか
私の場合、最初は「適応障害」と診断を受けました。その後、躁状態になり服薬・通院中断。しばらくしてから、うつ期を迎えて違う病院へ通いました。病名は明かされないまま、しばらく通っていたのですが、障害者手帳を申請するときに、診断書を見て、双極性障害と診断されました。そこで双極性障害について色々調べて、主治医に自分が何型なのか聞いたとこと、「Ⅰ型ですよ」と言われました。
また現在の主治医には、抑うつ状態になると「統合失調症」の症状も現れるので、妄想につながるような文章や映像などは見ないようにといわれています。
私は双極性障害を受け入れられない期間が長かったです。そのことについても別記事でお話しできればと思います。
本日もご覧いただきありがとうございました。